ショピニストへの道・掲示板・事件簿・2007
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当サイト「ショピニストへの道」掲示板は、前述した2004年8月〜9月の大事件以来も 粘着質の例の荒らし常習犯による悪質な書き込みが時々ありましたが、 常連者の反応もあまりなく、大炎上することなく小康状態を保っていました。

2005年頃になると、掲示板の書き込み数自体が減っただけでなく、 2003年・2004年頃のような皆で仲良く掲示板を盛り上げようという雰囲気そのものが失われつつありました。 管理人の僕はなるべく全員に差別することなくコメントを書くようにしていましたが、 中には管理人に対して一切コメントをしない人も複数現れるようになりました。 僕は人に嫌われないように努めて温厚かつ誠実に人に接するタイプの人間ですが、 人間であれば誰でも好き嫌いがあるのだから、中には管理人を快く思わない人、もっと言ってしまえば嫌いな人がいるのは むしろ当然のことであり、管理人としては残念ではありますがやむを得ないところです。 そのような人がこちらのサイトの掲示板の常連になっても全然不思議ではないわけですが、 その場合、何故インターネット上に数多くある掲示板の中から何故嫌いな管理人の運営する掲示板を選ぶのか、理解に苦しむところです。 いずれにしても2005年以降の管理人の僕は以前の僕と違い、こちらの掲示板上では比較的孤独でした。

そんな中、2005年から2006年にかけて、この掲示板でお世話になった方がいました。 書き込みによると、僕と同じ大学出身の大先輩で、素晴らしい知識と文章力(父親曰く、「小説家並み」)を持った人でした。 ショパンの作品の中では舟歌や幻想ポロネーズなど晩年の作品が好きで、実際に演奏もされる方のようでした。 雰囲気からは会社の管理職のような地位の高い方のように見受けられました。 この掲示板にも頻繁に投稿して下さり、一時期は本当にお世話になりました。 この方は掲示板上で孤独で誰にも話しかけられない管理人に対しても差別なくコメントして下さり、 それは涙が出るほど嬉しかったのを覚えています。 しかし静観しているうちに、何も他人の掲示板でそこまで独自の持論を展開しなくてもよいのではないか、 それを書くのだったら自分のホームページでも立ち上げて書けばよいのではないか、 と僕が思うようなことまでも書くようになり、場の空気が読めていないような印象も強く持ちました。

それだけでなく掲示板上では管理人の横を素通りするような書き込みをする人が多くなったことでもストレスに感じるようになり、 僕は既にこの掲示板を続ける意義を見出せない状態に陥りつつありました。

そんな折、2007年1月に事件は起こりました。

事の発端は、例の年輩の常連者(Aさんとします)からの管理人に対する言葉に、僕が「それは聞き捨てならない」と反発したことでした。

この頃、掲示板ではポロネーズ5番の話題が挙がっていましたが、問題となったのはポロネーズの難易度についてでした。 皆さんもご存知のように、僕はこのサイトで、弾いたことのあるショパンの主要作品の難易度を10段階でランク付けしています。 当時はポロネーズ第5番嬰ヘ短調Op.44が難易度10、ポロネーズ第6番変イ長調Op.53「英雄」が難易度9でした。 僕にとってはポロネーズ5番の方が体感難易度が高かった(=難しかった)わけです。 ところがAさんはその僕の体感難易度を掲示板上で書いた上で、「私の感覚では、(ポロネーズ5番は)英雄、幻想より易しい印象を受けました。 ちなみに調律師さん(元ピアノ教師)も同じようなことをおっしゃっていました」とコメントしてきました。

僕はこの言葉に正直むっとしました。 当時、ホームページからメールを送って下さった複数の人とメール交換をしていたのですが、 「Aさんが、管理人さんの難易度は間違っているって言ってますよ」とか、「こんなことを掲示板に書いてくるなんておかしいです」 というものばかりでした。知人や家族にも見せてAさんのコメントと僕自身の意見を言ったところ、 「Aさんのコメントはおかしいけど、そんなの適当に無視して流しちゃえばいいじゃん」と言っていました。 僕は当初、一旦は「やはり僕には6番より5番の方が難しく感じます」という意味の冷静なコメントを残したのですが、 その後もポロネーズ5番の話題がしばらく続き、それを読んでいるうちに「やはり許せない」と沸々と怒りが込み上げてきました。

すぐに書き込みすると判断を誤るかもしれないと思い、数日寝かせましたが、やはり僕の意見は変わりませんでした。

少なくとも2003年、2004年頃、このサイトの発展に心血を注いできた頃の僕であれば、掲示板で事件が起こる可能性を 可及的にことごとく回避するという事なかれ主義で運営してきて、その頃にこのような書き込みがあれば、 「おかしい」と腹を立てつつも、我慢して無視する方を選択していたのだと思いますが、 この時の僕は違いました。おかしいものはおかしいとはっきり言おうと決断しました。 今回のことは社会常識に鑑みれば、僕に対するAさんのコメントは明らかに常識を逸していますし、 それを指摘するだけのことですから、掲示板上ではさざなみすら立たず、 Aさんも「申し訳なかった」と謝罪してくれるものと当然のように考えていました。

ですから、まさかこれが大炎上の引き金になるとは予想だにしていませんでした。

僕は掲示板上で、Aさんの例の2文のコメントを受けて、 「当サイトの難易度について、曲をきちんと仕上げる前から批判するのはやめていただきたいし、 その前から異を唱えるのは軽率だと思う」という意味のコメントをしました。

その直後に、どういうわけか某匿名巨大掲示板からの流入者がやってきて、 「これは言いがかりだ」、「管理人という特権を利用した、Aさんに対するいじめだ」、「管理人の人間性を疑う」 という僕に対する否定的なコメントが続きました。これには驚きましたが、僕は自分が正しいという自信があったため、 削除はせずに黙って事の成り行きを静観していました。 実はこのときも、例の粘着質の荒らし常習犯が掲示板を頻繁にROMしていたので、この人が匿名巨大掲示板に こちらの掲示板の議論の概要を書いて、アドレスでも貼り付けたのだと思います。 そしてこの荒らし常習犯は「難易度を批判するのなら自分できちんと弾いてからにしろと言われても、 あなただって自分で弾いていないかもしれないし、弾いたという証拠もないではないか。 こんな記事を書くだけだったら、誰にでも、私にもできますよ」というコメントをしていました。 腹が立ったのは言うまでもありませんが、これも意見の1つだろうと思い、削除せずに静観していました。 いずれ僕の味方が多数現れて、掲示板は正しい方向に収束するだろうという自信があったからでもありました。

すると、Aさんが謝罪してきました。「自分としては批判するつもりなど毛頭なかったが、そのように受け取られてしまったのなら、 こちらにも非があったと思う。申し訳ない」という意味のコメントでした。 掲示板の常連客からのコメントも「批判ではなく単なる感想ではないか」という意見が大多数でした。 当時、こちらの掲示板ではAさん支持派が多数いたこと、管理人支持派が少数だったことも影響していると思いました。

単なる感想ではなく批判であることは明らかで、賢明な読者であれば読み取れると思ったので、 僕は掲示板上では多くを語りませんでしたが、 残念なことに最終的に掲示板に書き込みをした人でそれを読み取れていると思われる人は一握りでした。

Aさんの言葉をもう一度ここに示します。
「私の感覚では、(ポロネーズ5番は)英雄、幻想より易しい印象を受けました。 ちなみに調律師さん(元ピアノ教師)も同じようなことをおっしゃっていました」
というものです。単なる感想であれば最初の1文だけで十分のはずです。しかし、Aさんは自分と同意見の元ピアノ教師を1人味方につけて、 「管理人1人に対して、Aさん側には2人です。2対1で貴方の負けだ、貴方が間違っている」という意味にしか僕には取れなかったですし、 周囲の人やメール交換の相手も、総じてそのように言っていました。

誤解していそうな人が多かったので今一度強調しますが、僕が腹を立てていたのは、僕の付けた難易度に対して反論や批判をされたことではありません。 このサイトの至るところで「体感難易度」という言葉を使っているように、それぞれの曲のそれぞれの部分に対して感じる難易度には 肉体的条件による大きな個人差があり、ポロネーズ5番、6番(英雄)のいずれの方が難しいかは人によって異なると思います。 僕の場合、ただ単に英雄ポロネーズの方がそれまでの弾き込み回数が多い分、手に馴染んでいて幾分易しく感じるだけなのかもしれないとも思います。 だからポロネーズ5番の方が易しく感じるという人がいても全然不思議ではないですし、そのような反対意見はむしろ参考になるため歓迎なのです。 もしこれがAさんとそのピアノ調律師(元ピアノ教師)からそれぞれ独立に個人的な意見として送られてきたものであれば、 僕は喜んで受け入れたと思います。

僕が許せなかったのは、Aさんは問題となっている曲を仕上げの段階まで行っていない時点で、 単なる個人的な意見(というより感覚)を、元ピアノ教師というピアノにおいて自分より経験の豊富な人を味方につけて補強しようとしたことです。 分かりやすく例えて言うなら「虎の威を借る狐」です。これは卑怯なやり方です。 実際に音を取ってみると簡単そうでも実際に曲をまとめる段階になると途端に難しいと感じるような曲もありますし、 その逆のパターンもあり、実際に最後までやってみなければ分からない部分が多いからです。 だから最後の段階まで到達していないうちに、難易度について「俺の意見の方が正しい」と1人強力な味方を付けて押し付けようとするのは軽率すぎて 相手(この場合は管理人)に対する態度が間違っていますし、常識から逸脱しているというわけです。 そのような理由で僕は「許せない」、「聞き捨てならない」と反発したわけです。 こんなこと、社会で多くの人と接している常識人なら説明しなくても分かると思いましたし、 こちらの掲示板上で、このようなことをくどくど書くと説教じみてますますおかしな方向に行ってしまいそうだと思い、 黙って静観していましたが、僕の意に反して、残念なことに僕を味方するコメントは極めて少ないままでした。 また僕を味方してくれる人も、「管理人さんが作った難易度表は管理人さんの長年の経験の元に作られた非常に優れたもので、 それに対して異を唱えられるのは管理人さんも不愉快なのだと思う。管理人さんが難易度表について批判するのをやめようというルールを作ったのだから、 そのルールに従うのが筋ではないか」という論旨のコメントが多く、論点が完全にずれていました。 「郷に入りては郷に従え」など僕は言った覚えはありませんし、後付けのルールを作ってそれ以前の行為を裁くというのは、 それこそ「ルール違反」というものです。掲示板を管理する僕は務めて中立の立場に立とうと努力していたため、そんな常識外れのことをするはずがありませんが、 僕の言葉の意図をそのように取られてしまったのは残念極まりないことでした。

最終的にAさんの味方が多数派を占めるようになり、Aさんは最終的に多くの味方を付けて、僕に強烈な捨て台詞を残して掲示板を去ることになります。 「貴方の難易度を批判するつもりがなかったことは再三述べた通りです。それなのに貴方は批判だ、批判だ、軽率だと何度も主張しました。 どちらが正しいかはこちらの掲示板の皆さんの書き込みを見れば明らかです。貴方はとんでもない被害妄想に陥っています。 統合失調症が強く疑われますから、精神科を受診することを強くお勧めします。ここに書き込むのはこれが最後になると思います。 皆さん今までありがとうございました。」という内容のものでした。 しかし「批判するつもりがなかった」というのは明らかに嘘です。 Aさんは僕の反論を見て「しまった、分かっちゃったか」と思ったはずです。 しかしAさん支持派は皆、「単なる感想で批判ではないと思う」とコメントしていたため、 Aさんはその支持派のコメントを利用して「批判するつもりはなかった」と嘘をついたというのが真相だと思います。

しかし本当に批判するつもりがなかったのなら、もう1人味方を付ける必要はありませんでしたし、 そこには多かれ少なかれ「管理人さんの難易度は違うのではないか」という気持ちが入っていたことは正常な日本語の読解力があれば 誰でも読み取れるはずです。しかし掲示板常連者の多くがAさん支持派であり、某匿名巨大掲示板からの流入者 (全員が管理人反対派)からの管理人に対する辛辣なコメントも結果的にAさんを支持する方向に働き、 議論はあらぬ方向に進んで、結果的にAさんが被害者、管理人が加害者という流れになって終結に向かいました。 そして、Aさんは多くの常連者と荒らしを味方につけて、「管理人さんは統合失調症が疑われるから精神科を受診した方がよい」 というこれ以上ない侮辱の言葉を残して去って行きました。これは管理人ひいては当サイトへの名誉棄損にも相当するものです。 普通の善良と思われる常連者の中には、それを受けて「本当に管理人さん心配です。精神科を受診した方がいいですよ」と本気で心配してくる人まで 出てくる始末でした。これには開いた口が塞がりませんでした。 僕は馬鹿と喧嘩をしても自分がそのレベルに下がるだけだと鼻で笑い、相手にしませんでしたし、反論もしませんでした。 これでAさんが最後に自らの評価を地に落とす発言をして去って行ったわけだから、黙っていれば管理人の勝ちは確定です。 賢明な読者であれば、この闘い、どちらに軍配が上がるかは明らかだったと思います。 それにしてもこの掲示板は、こんなバカな奴ばかりだったのか、俺は一体こんなところで何をやっていたのか、こんな人たちとまともに話をしていたのか、と愕然とし、 長い眠りからやっと目が覚めた思いでした。

おそらく現実にいる周囲の人たちはもっときちんとした常識を備えた頭の良く日本語の理解力のある人間です。 このような常識的な人たちは普通、他人の掲示板に書き込みなどしません。 その一方で掲示板に集ってくる人間は、インターネットを日々の楽しみにしていて顔の見えない相手と会話することを楽しむ人間というバイアスが 既にかかっています。ここで正常な理解力のある常識的な人間はふるいにかけられてしまうわけです。

僕はこの一件をもって、インターネットの悪い面を一気に見せつけられた思いでした。 僕はこの場を盛り上げてショパン、ピアノの一大コミュニティに発展させたいという大きな夢と希望を抱いてこのサイトを立ち上げ、 仕事に追われる日々の中で束の間の楽しいひとときを過ごすことができましたが、 そのような大きな夢や希望、そして楽しみは、幻に過ぎなかったということを実感し、長い夢からやっと目覚めました。

この一件を境に、僕は当サイトを発展させるモチベーションが急速に衰えました。 それ以後の当サイトの放置ぶりは皆さんもご存知の通りです。 その後も細々と運営はしていましたが、さらにモチベーションを低下させる出来事が僕の身に起こります。

そのことについてはまた章を改めて説明します。

次は、インターネットは魑魅魍魎の世界

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