ショパン演奏
〜ブラームス〜
 
間奏曲イ長調Op.118-2:演奏時間 5' 18''

ロマンティックで美しい曲だと思います。三部形式で主部はイ長調で始まり穏やかですが、リズム的にも対位法的にも手が込んでいて、 呼吸(フレージング)が多少難しいと感じました。中間部は雰囲気が一転して、静かな部分にもやるせない情熱が感じられますね。 全体的に穏やかな曲調なのに、これを弾いていると感情移入して、何故か熱くなってしまうのは不思議です。

ラプソディー第1番ロ短調Op.79-1:演奏時間 8' 48''

ラプソディー2番に比べるとこの曲は若干人気が低いようですが、2番に比べて規模が大きく充実した作品で難易度も若干高いです。 分厚い和音が連続する曲であるため演奏効果は高いですが、いかにもブラームスらしく重心の低い和音が多いです。 形式は3部形式で、主部は初出と再現と、同じものが用いられていますが、個人的にはこの主部の中ほどに登場するニ短調の 孤独な感じのする旋律に一番強く惹かれていて、ここを弾きたいがために取り組んだと言っても過言ではないくらいです。 しかし、一番の難所は主部の最後の方に登場する左手アルペジオ&右手オクターブ+左手和音の音型が連続する部分で、 ここだけはかなり時間を割いて手に馴染ませるための集中練習をしました。参考までに、この部分の左手アルペジオでは 右手が空いているため一番上の音を右手の2指で取っています(これを聴いて「手デカっ!」と思った方、誤解のないように?!(笑))。 手が大きく分厚い和音の連続する曲が得意な人にはおすすめの1曲です。

ラプソディー第2番ト短調Op.79-2:演奏時間 6' 13''

ブラームスのピアノ曲の中では比較的よく知られている曲ですが、曲の内容はブラームスらしく渋く難解です。 まず出だしからして調性不明でとっつきにくさを感じる人も多いのではないかと思います。 しかし、内容的にはソナタ形式で規模がやや大きく充実した作品です。第1主題は、主に2拍目と3拍目で左手が右手を超えて 両手が交差する弾き方をすることになり、それに加えて跳躍が多く、技術的には予想以上に難しく感じました。 その分、演奏効果もあるため、演奏会では比較的よく弾かれる曲のようです。 2日仕上げで断然弾き込み不足ですが、その割にましな録音がとれたのでアップしてしまいました。

ワルツ変イ長調Op.39-15:演奏時間 1' 31''

ブラームスというと重厚で大規模な曲を作る本格派作曲家というイメージがあると思いますが、 実はヨハン・シュトラウスのワルツが大好きだったという意外な一面もあります。 この曲は、そんなブラームスの遊び心が表れた曲で、ブラームスのワルツの中では一番有名な曲です。 どこかで聴いたことがある方も多いのではないかと思います。