ショパン演奏
〜チャイコフスキー〜
 
「四季」より6月「舟歌」:演奏時間 4' 15''

チャイコフスキーのピアノ独奏曲は少ないのですが、その中で「四季」は一般に親しまれている数少ない作品です。 「四季」は、各月に相応しい表題とそれらをピアノの音で描写した12の小品からなる曲集ですが、 その中でもこの6月「舟歌」は最も親しまれている曲です。いかにもチャイコフスキーらしい、 もの悲しく涙が出るような旋律が胸に迫ってくる曲です。技術的にやや弾きにくい部分も多く、耳に聴こえるほど易しくはないですが、 皆さんにもおすすめしたい曲です。

「四季」より10月「秋の歌」:演奏時間 3' 54''

この曲も、「舟歌」と同趣向の曲で、哀愁を帯びたもの悲しい旋律が心にしみる曲です。 「秋」というのは、日本人にとって寂寥感や哀愁、憂鬱といった感情を呼び起こす季節ですが、 こういった季節感は日本人特有のものではなく、洋の東西を問わず、 共通のものがあることを改めて感じさせてくれます。曲の途中、ヘ長調に転調する部分は、個人的には 二短調の部分以上に強い寂寥と孤独を感じます。易しい曲ですが、味わい深い曲だと思います。